病院の診察の待ち時間って長くないですか?
病院の満足度に外来の待ち時間が大きく関わっている論文が結構出ています。
それでもやはり、外来診察って結構効率が悪い病院が多いです。
私は公務員看護師の際、外来に配属されたことがありました。
元々あまり体が強いほうではなく、プライベートでクリニックや病院も結構かかっていました。子供が出てきてから、それこそ病院に行くことも多かったです。
外来看護師として一時期働き、患者として色々な病院の外来診察を受けてみて、色々な問題点や改善点が見えてきました。
待ち時間が多い病院
大体のスタイルは医者が診察室に座って、患者を呼び出す。もちろん受付は早い者順。
患者が回転するシステムです。
医者「〇〇さんどうぞー、荷物こちらにどうぞ」
患者 部屋に入って、手荷物置いて、リュックおろして・・・
医者「こちらお座りください」
患者 てけてけ、どっこいしょ
医者「今日はどうしましたか?どんな症状ですか?」
患者「おなかが痛くて~~~昨日から~~」
医者「じゃぁおなか見るのでベッドに横になってください」
患者 靴ぬいで、おなかだして
診察(数秒)
医者「じゃぁ起き上がって、こちらお座りください」
患者 服着て 靴履いて
医者「ざっと見させてもらって、これは~~で、お薬~~~~」
医者「じゃあこれでおわりです」
患者 どっこいしょ、てけてけ 荷物もって 「ありがとうございました」
永遠リターン×十数人・・・
合理的ではないと思います。
赤字のあたり、省略できると思います。
医師によっては、患者のモタモタ時間に、必要なカルテを見たり、必要な検査の準備をしたりしています。
それでも、手持ち無沙汰にしている医者も少なからずいました。
看護師としては、患者さんを待たせていると思うと申し訳なくなるんです。
それに待たせたことに対して、ぐちぐち言っている患者や、たまたま待合室を通った時に待ち時間を聞かれたりして(医者の配分だから分からないし・・)面倒くさいです。
はたまた、待合室でめちゃくちゃ調子悪そうにしている患者さんも、緊急性がなければ優先できないので、心苦しいのです。
特に子供の受診となると、基本的に体調が悪くて来てるので、泣くわ、わめくわ、暴れるはでお母さん大変そうだなーと思います。そしてうるさいので、他の患者にも配慮が必要になります・・・。
ああ、ストレス。
患者としては、そりゃーつらいです。いつ呼ばれるんだろう。ちゃんと順番通りなのか、どんどん待合室が埋まって、身動きが取れなくなって…そして体調悪い。
病院受診する満足度なんて上がるわけありません。医者に言えないから、看護師や受付に文句言いたくなるのも分かります。
待ち時間が少ない病院
私が最近通っている皮膚科は 若い先生(と言っても40前半?)で、地域の中で数少ない皮膚科ということもあって、連日朝から晩まで大盛況です。
ネットで予約できる、順番待ちシステムや、午後だけですが、15分ごとに時間予約ができるシステムが導入されていました。
診察室が3個あり、処置室が1個あります 看護師は各部屋に1人ずつぐらい配置されています。
看護師が患者を診察室に通し、カルテを開き、軽く問診をして、診察が必要な部位(服を脱がせたり、ガーゼをはがしたり)の準備をします。
隣の部屋で診察をしてたであろう医師が、部屋に入ってきて、ちゃかちゃか診察していきます。そして、患者が退室する前に医師が「じゃあお大事に~」風のように去る
診察後も、看護師ができる処置や生活面での注意点等は、看護師がしてくれます。
素晴らしい!
医者が回転するシステムです。
看護師もやること増えて大変そうでしたけどね。
患者は診察室に入ってから医者が来るまでタイムラグがあったり、医師がカルテを一瞬で判断しないといけないので、診察自体は少し時間がかかる感じはしました。
しかし、患者としては、いっぱい待ったのに、数分で診察されるより安心でしたし、外での待ち時間が減って正直ありがたかったです。
外来看護師のやりがい
やりがいを感じなかった外来看護師時代
公立病院の外来看護師の時は、医者の後ろに立っていて、言われたものを準備するのが、主な仕事でした。
入室の際に患者の顔色の悪さが分かったところで、診察が始まっているので、医者に直接伝えるようなタイミングすらありません。
診察中も悶々と考え事しています
「この人、日に日に歩くのがゆっくりになってる。一人暮らしって言ってたし・・介護保険入ってるのかな?そろそろ介護保険入れた方がいいんじゃないかな?先生、説明してくれる部署に案内してほしいな。」
「この人しゃべり方がいつもより暗くて、メンタルも少しおかしそうだな、先生気づいてないけど、精神科の受診勧めてくれないかな?」
「いつも一緒に来てる付き添いの人いないから、今日は自分でちゃんと症状伝えられていないんじゃないかな?先生もっと掘り下げて聞いてくれないかな」
でも、外来はやはり医者ー患者のような場なので、もちろん、その場で伝えられません。
患者が診察室を出た後に伝えます。(お偉い先生だと言えないこともありましたが・・)
そうすると、医師も再度診察室に通すわけにもいかないので、次の診察の時になってしまって、タイムリーな対応ができないことも多かったです。
正直やりがいは全くありませんでした。看護師じゃなくてもできることも多いし、看護師としてできることが、タイムリーにできないことばかりだったのです。
身体は楽でしたが、こんなことするために看護師になったんじゃないのにな…と日々思っていた気がします。
やりがいを感じそうな外来看護師の姿
私の通っていた皮膚科は、看護師と患者が診察前に話すタイミングもあり、受診まで心配だったことや困ったことの聴取をしてくれていました。
医師が診察室に入るまでに看護師から医師に伝えてくれたようで、診察室でタイムリーな対応をしてもらえることもあります。
処置後の説明も看護師がするので、生活面を聴取しながら患者さんにそって具体的に説明することもできます。
看護師としては、私は患者さんと関わるのが好きだったので、やりがいがありそうだなと感じました。
適切に看護師が協力して外来診察をしていくことで、待ち時間短縮だけではなくて、外来受診でも看護師の技術を生かすことができるのではないでしょうか?
できることはやってもらう方が医師も楽ではないでしょうか?
遅い時間まで、待っていた患者を通さないといけなくて、午前の診察が押して休憩が少なくなったり、午後の診察が押して帰るのが遅くなったりしないのではないでしょうか?
予約システムを適切に使って、待合室の広さを減らす。その分の敷地を減らして家賃を安くし、その分、看護師の人員を多くしてもらう。
そしてそのような病院だと、医師も新しい考えの先生だと思うので、きっと看護師を丁寧に扱ってくれると思います。
もしすでに、外来で勤務している看護師さんがいたら、「私もっと色々できるので、やらせてください」ぐらい言っちゃってもいいのではないでしょうか?
新しいシステムを取り入れて、待ち時間が減る病院が増えてくれるといいですね。
そして、患者想いの素敵な病院が増え、医療者―患者共にwinwinだといいですね。
コメント