どうせ辞めるとき有給なんて捨てなきゃダメなんでしょ?
と思っている方も多いと思いますが。そんなことありません。
私は大学病院を辞めるとき、残っていた有給を全部消化して退職しました。
私が病棟勤務で有給を消化して退職した方法をお伝えします
看護師でも有給消化できる。そのことを自分の中で意識する
看護師のほとんどは
「有給が取れない分、給料が高いからね」
「看護師は有給使えない仕事だからね」
「病棟に人がいなくて無理でしょ」
と言われとあきらめている人が多いのではないでしょうか。
また給料が高い分、お金関係の法律に無頓着な人が多く、損をしている人が多いです。
働きさえすれば、節約せずとも海外バンバンいけますからね。
しかし、看護師といえども、だたのサラリーマンです。雇われている側の一人です。
職場は私たちに有給を取りたいと言われたら取らせないといけない義務があります。
雇われている側は弱い立場なので、それを守ってくれる労働基準法という法律があります。
自分の必要なことだけでも、知っておいて損はないと思います。
私は、大学時代のアルバイト先がしっかりした企業でした。
卒業前にアルバイトを辞めることになったので、店長に伝えたら、店長から「有給消化で辞めなよ」と言ってくれてびっくりしたのを覚えています。
その時に、有給休暇のシステムを学び、しっかりした企業は有給消化して辞められるんだ。と思いました。
法律で有給取得は義務づけられています。私たち労働者は有給を使う権利があります。
そこをしっかり頭に入れてください。
時期を考えて、退職の交渉と転職活動をする
年度末、年度初めはきりが良く、3月末退職、4月入職の方が多いと思いますが、
看護師という職業柄、退職、入職はいつでもできます。
私の一度目の退職は4月末、二度目は10月末で退職しました。
どちらの場合でも翌月から勤務できました。
「有給消化できなかったらどうしよう」とかそわそわすると思いますが、有給残数と休めそうな期間を想定して、退職日と入職日を自分の中で決めてしまいましょう。
そうしたら、自分でも後戻りできなくなり、交渉をがんばれます。
年度末は退職者が多く、全員が何人も有給消化で休みを取るとさすがにやばい・・・という場合は退職月をずらすと、交渉しやすくなります。
ボーナス直後の6月や12月がおすすめです。
後は有給消化の交渉を頑張りましょう。
計画的に有給を取得したい場合や有給消化して辞めたい場合は、半年前ぐらいから交渉を始めた方がうまくいくと思います。
ギリギリになると大体もめます。
有給取得中に転職活動しない方がいい理由
在職中から転職活動を始めちゃった方が気持ちが楽です。
有給消化中だと、ゆっくり吟味できる時間も取れるし、見学や面接日の融通も利くしと思っている方も多いと思います。
しかし、良い職場を探すには時間がかかります。
見学や面接日程も、他の候補先との調整や、内定辞退とかを考えると、1カ月や2カ月だとちょっと焦ってしまいます。
退職して数カ月離職して・・・と考えている方もいるかと思いますが、あまりお勧めしません。
→看護師でも離職期間が少ない方がいい!?休んでから転職しても大丈夫はウソ
焦ると、あまりいい条件の職場ではないことも少なくないのですが・・でも働かないとお金が!!みたいなことになりかねないので、注意が必要です。
また転職活動には意外と待機時間が多く、「日程の調整ができたら連絡します」とか「結果は来週に連絡します」とか言われて、うかうか旅行にも行っていられない場合があります。
気になってせっかくの長期休暇を楽しめないのも、もったいないと思うので、退職前にゆっくりでもいいので転職活動を進めていたほうが無難でしょう。
失業保険で最大3カ月休みつつ、お金をもらいながら転職活動を行えることもあるので、確認してみてください。
ただ失業保険を使うと、タイミングによっては子供を産んだ後の育休手当がもらえなくなる場合もあるので注意してください。
労働基準法という法律を振りかざす
やはり、師長や主任は有給消化で辞めることを嫌がります。
雇われる側の権利であることを主張し続けましょう。師長が怖くて言えないとか、言いくるめられるという場合は、より上の役職の人や事務職に言いましょう。その方が、さらっと話が通ります。
師長が怖くても、辞めてしまえば、ただの他人です。気後れせず権利を主張しましょう。
労働基準監督署に相談に行くのもいいでしょう。
また、実際に行っていなくても、労働基準監督署に行ったと伝えるだけでもある程度の人はひるみます。そのスキに付け込みましょう。
相手が常識のない看護師の場合、法律といっても、話が通じない可能性があります。
ネットとかで、有給についての法律とか関連資料を印刷して持っていきましょう。
おまもりになります。
仲間に迷惑がかかるのではないかと思わないこと
確かにあなたが抜けて、職場はちょっと大変かもしれません。
でも、あなたがいなくても何とかなります。少し寂しいですが・・・。
人が少なく忙しくて、急変した患者さんが救えなかったとかあっても、その分の看護師を人事が職場に回さなかった責任です。あなたのせいではありません。
職場の仲間たちも、今はとても仲いいかもしれませんが、一生の友達の可能性は低いです。今は一日の大半以上を一緒に過ごしているかもしれませんが、転職したら、関わりなんてほんの少しです。
そして人間は忘れます。
私は、辞めてから5年経ってますが、3人ぐらいしか連絡とってないです。インスタとかFacebookではつながってますが、私が有給消化して辞めたことに関して今でも覚えている人はいないのではないでしょうか?
たまに評判が悪くなる可能性もあるので注意
看護の世界は狭いので、上の看護師同士が、どこかでつながっている可能性があります。
あまりにも、もめすぎて退職すると、その後の転職に響く可能性があるかもしれないので、注意してください。
今のところ私は問題なさそうです。
有給消化中は目的を持たないと無駄
結局私は、旅行もいけず、数日遊びに行くだけでダラダラして太っていくだけでした。
ちゃんと有給中の過ごし方を決めておいた方が、有意義に過ごせます。
有給の買い取り
ネット上では有給の買い取りの話もありますが、どこの病院もほとんどやっていません。
また、法律で買い取り制度は存在しないので、やっている病院があっても、ご厚意ということになります。そこは交渉しない方が無難でしょう。
しかしながら、看護師協会では退職や事項で有給が消滅する場合や、退職前の有給消化はできる。と言われているので、積極的に使いましょう。
休日休暇(有給休暇) | 看護職の皆さまへ | 公益社団法人日本看護協会 (nurse.or.jp)
比較的貯金ができている看護師さんはめんどくさいから辞めちゃえ!って人がいますが、
普通の看護師だと一日15000円程度もらえる額です。20日の有給残があれば、30万以上損をしていることになります。
諦めず有給を消化して辞められるように考えていきましょう。
有給消化して辞める看護師はどれくらいいるのか?
私が退職するときに、一緒に有給消化を交渉していた先輩と私 2人
私が退職した後に有給消化して辞めた先輩 1人
その後務めた公立病院では有給消化して退職した人はおらず 0人
透析では 3人
私の人生ではその5倍以上の看護師が退職しています。
これは有給休暇取得義務化前のお話ですが、実感として有休消化して退職する人はかなり少ないと感じます。
皆さんが、しっかりと有給取ってして疲れ切った心と体を癒して、新しい職場で再スタートできることを応援しています。
コメント